或るヒスイ拾い人のブログ

ヒスイ拾い雑感。採集した糸魚川ヒスイの紹介。

妖精ラベンダーヒスイ

〈表面〉f:id:wangnyang:20220920203457j:image
〈裏面〉f:id:wangnyang:20220920203450j:image
〈底面〉f:id:wangnyang:20220920203453j:image

採集日  2022年9月中旬

採集場所 須沢海岸

質量   112g

この日は、天気も悪くなく、波もそこそこといった日でした。朝イチの海岸には、すでに釣り人やヒスイ拾いをする人たちが居りました。海中の石ころをじっくりと見ながら探し歩いていたところ、私がウェーダー姿のせいか、観光客らしき一人の男性に「これはヒスイ?」と頻繁に尋ねられました。ヒスイではないと答えると、「早くヒスイを採ってよ。」とお願いされました。私としても、何とか参考になりそうなヒスイをお見せしたかったのですが、そう簡単には採れませんので、その方が持ってくる度に、素人なりに判別をしてお別れしました。その後、仕切り直して海岸の端までのんびりとヒスイを探し始めました。すると、足の爪先くらいの深さの波打ち際の砂の上に、青白く光る大きめの石ころがポツンと落ちているのが目に止まりました。青ヒスイかなと思い、ワクワクしながらその石をヒスイ棒で掬い上げてみますと、想定外の美しいラベンダーヒスイで、ドキドキが止まらなかったことを覚えています。

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この日はこれ以上のヒスイは採れないと思い、早々にヒスイ拾いを切り上げたことは言うまでもありません。

このヒスイの特徴は、何といっても、石質の透明感と濃いラベンダー色です(白く見える部分も、白ヒスイと比較してみるとラベンダー色ですので、石全体がラベンダー色のようです)。いわゆる「妖精ラベンダー」と呼ばれるヒスイと言って良いかと思います。サイズも良く、形もヒスイらしいカクカクとした感じで悪くありません。透過も幻想的です。

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先行者もいましたので、たまたま私が通ったタイミングで、覆い被さっていた砂が捌けて見つけられたのでしょう。あの観光客の男性がいなければ、このヒスイに出会うことはなかったかもしれませんね。