或るヒスイ拾い人のブログ

ヒスイ拾い雑感。採集した糸魚川ヒスイの紹介。

ヒスイ拾い考 その二

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3 ヒスイ拾いの準備について

 「ヒスイ拾い」は、海岸で石を拾うだけのシンプルなレジャーです。そのため、これがなければならないという物はありません。しかしながら、利便性或いは安全性の面から、あると良い物はあります。

 

⑴ 服装

 海の波は季節を問わず一定ではありません。波打ち際から離れたところでヒスイを探すのであれば、普段着でも問題はありませんが、波打ち際を探すのであれば、釣りなどで着用する胴長靴(「ウェーダー」といいます。)を着用すると快適です。長靴でも代用は可能ですが、ヒスイ探しに集中していると、少し強めの波で、あっという間に海水が入ってしまいます。長靴でのヒスイ拾いは、波を気にしながらのヒスイ探しになりますので、結構、疲れます。

 勿論、季節によっても、適した服装は異なります。夏のシーズンであれば、ウェーダーでは暑いので、海水浴気分で水着を着てしまう方が快適です。ただし、靴に関しては、ヒスイの拾える海岸は石がゴロゴロしていますので、ビーチサンダルですと、小さな石が隙間に入ってしまい、とても歩けたものではありません。マリンシューズのような、水に濡れても良い靴をお勧めします。また、海岸は日差しが強いので、日焼け対策も欠かせません。時期によっては、アブといった虫刺され対策も必要です。そのため、肌の露出は可能な限り避けた方が良いです。冬のシーズンであれば、防寒対策が必要です。耳鼻、指といった先端部分は特に冷えますので、フードや手袋等で対策しましょう。

 

⑵ライフジャケット

 日本海の冬の波は想像以上に荒れますし、夏であっても波の高い日もあります。ヒスイ拾いの最中に突然の高波にさらわれて亡くなったヒスイハンターもおられます。波打ち際でヒスイを探すのであれば、万が一に備えて、ライフジャケットを着用しておくに越したことはありません。

 

⑶ヒスイ棒

 長い棒の先端にヒスイを掬いあげる器を取り付けたものです(正式な名称は不明です)。地元のヒスイ屋さんで販売していたりもしますし、勿論、自作することもできます。棒の素材は様々ですが、海水に晒すものなので、錆びにくい素材の方が良いかと思います。器も色々ですが、基本的には、オタマ、熊手、潮干狩りに使うジョレンの3種類がメジャーでしょうか。オタマは石の小さな海岸に、熊手は石の大きな海岸に向いています。何度か実戦で試してみて、自分好みにカスタマイズしてみるのも面白いです。

 

⑷タオル

 ヒスイ拾いは海辺のレジャーですので、水に濡れることもあります。また、水に濡れたままのヒスイは結晶を確認することができません。そのため、タオルがあれば、ヒスイを拭いて結晶を確認するのにも役立ちます。海辺は風が強いので、首などに巻き付けられるような長めのタオルをお勧めします。

 

⑸ペンライト

 ヒスイの結晶は、日差しが出ていないと、まず、見えません。晴れていれば問題はありませんが、天候はそうそう言うことを聞いてはくれません。ペンライトがあれば、ヒスイの結晶を確認するのにとても便利です。

 

⑹ルーペ

 個人的には、無くても問題はありませんが、ヒスイかどうか微妙な石を見分けるのに便利かもしれません。もっとも、ヒスイの結晶をある程度識別できることが前提です。

 

⑺袋

 ヒスイかどうかを見分けるのに慣れないうちは、それっぽい石をたくさん拾うことになるかもしれませんので、袋があれば便利です。石は重たいので、ある程度、頑丈なものが良いでしょう。バケツを持った方もよく見かけます。

 

⑻着替え

 水に濡れたことを考えて、着替えを用意しておくと良いです。服や靴下が濡れたままでのヒスイ拾いは、不快度指数MAXです。